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デジタル音声広告って何?Spotifyの音声広告「きほんのき」

近年、デジタル音声広告の市場規模は、急速に拡大しています。とはいえ、そもそも「デジタル音声広告」とは、何なのでしょう?ラジオの音声広告との違いは? また、その代表である「Spotifyの音声広告」とは、どんなもの?

デジタル音声広告およびSpotify音声広告の「きほんのき」を紹介します。

デジタル音声広告とは?

まずはデジタル音声広告の概要と現状をご紹介。

ネットを介した音声広告

デジタル音声広告とは、インターネット媒体で配信される音声広告のことです。これまで音声広告といえば、ラジオ広告が主でした。対して近年はSpotifyやradiko、ポッドキャストなど音声コンテンツを扱うインターネット媒体も定着していて、そこで配信される音声広告をデジタル音声広告と呼んでいます。

市場が大きく拡大中

デジタル音声広告の市場規模は、近年急速に拡大しています。アメリカのデジタル音声の広告収入総計は、2017年は約1972億円、2018年は約2424億円、2019年は約2988億円と大きく伸長(※1)。また、2020年は推定16億円規模とまだ黎明期にある日本のデジタル音声広告市場も今後大きく拡大すると見られ、2021年は50億円規模に、2025年には420億円規模に成長すると考えられています(※2)。

※1 IAB internet advertising revenue report 2016-2018
※2 デジタルインファクト調べ

Spotifyの音声広告とは

では、デジタル音声広告*を配信する主要メディアの1つである、音声ストリーミングサービス・Spotifyの音声広告とはどんなものでしょうか。

曲と曲の間に流れ、再生開始後はスキップできない

Spotifyの音声広告は、曲と曲の合間に、最長で30秒配信されます。再生開始後はスキップできない仕様のため、完全視聴率(※1)は93%にのぼります(※2)。

※1 広告が終了まで視聴される割合
※2 2020年3月実績値 MOAT

バナーも表示

音声広告が流れている間は、画面にクリック可能な“コンパニオンバナー”が表示され、広告主企業が展開するプロモーションサイトなど外部サイトへ誘導できます。

Spotify(スポティファイ) デジタル音声広告のサンプル

2種類の広告タイプ

一定量の広告枠を買い切り、Spotify独自のターゲティングを利用できる「純広告」と、サードパーティデータに基づくリアルタイムの買い付けとターゲティングができる「運用型(プログラマティック)広告」の2タイプがあります。

Spotify音声広告の魅力

そんなSpotify音声広告の魅力は、ズバリ「メッセージの伝達力」にあります。その理由を以下に挙げます。

“ながら聞き”ができる

動画や写真、文字とは違う「音声」であるため、ユーザーは何か別のことをしていても、広告を聞けます。またストリーミングサービスだけに、聞くことのできるデバイスはスマホをはじめタブレット、デスクトップ、スマートスピーカー、車載スピーカーなど多岐にわたります。

したがって通勤・通学中、仕事中、家事中、入浴中、トレーニング中、読書中など、視覚メディアでは難しかった場面にもアプローチができ、ユーザーが広告に触れる機会をしっかり確保できます。ちなみにSpotifyユーザーの1日の平均視聴時間は、2時間を超えています(※)。

※2020年10月時点 Spotify自社データ

細かなターゲティングが可能

デジタル広告ならではの細かな「ターゲティング」が可能な点も、大きな特徴です。性別・年齢・曜日・時間・地域にはじまり、プレイリスト、曲のジャンル、オーディエンスセグメント(ユーザーの嗜好性)※などを指定して広告を配信できます。

※「純広告(予約型)の場合。運用型(プログラマティック)広告ではSpotify側で設定可能なターゲティングに限りがあります。

たとえばプレイリストには「通勤中」「ディナー」「パーティー」「トラベル」「ワークアウト」「ヨガ」といったものがあり、そうしたプレイリストを聞いているユーザーを指定して広告を配信することで、いわば“場面”をターゲティングできます。また特定のジャンルから、ライフスタイルや嗜好性を想定してターゲティングすることもできます。

こうした細かなターゲティングにより、企業はブランドイメージに見合うユーザーに向けて訴求でき、ユーザーも自分の嗜好に沿った広告に接触できます。

音声だと伝わりやすい

動画よりも音声の方が感情に訴えかけやすく、ユーザーのエンゲージメント(思い入れや愛着心)が高まりやすい。したがって企業や商品・サービスの魅力を、より効果的に伝えやすいと考えられます。

そうした音声の効果は近年、科学的にも証明されつつあります。たとえばSpotifyが世界最大級のリサーチ会社・ニールセンに依頼した脳波測定調査では、「ブランド名の認知には、動画よりもストレートに伝えられる音声の方が効果的」という傾向が見られました(※)。

また同調査では、音声広告は、購買活動に影響を与える「脳波主要3指標」である記憶、感情関与、注目からなる「総合効果」で動画広告よりも有意に高いことが分かりました。特に感情に大きく関与しやすい為、音声広告と動画広告を併用するとシナジー効果により、動画広告の効果も一層高まる」という調査結果も出ています(※)。

※共に2020年6月に行われた「ニールセンニューロ調査レポート」より

制作コストを抑えられる

一般的に、音声制作は動画制作より、かなりコストを抑えられます。また、工程が少ないため、制作期間も動画に比べれば短くすみます。

広告としてこんな強みも

加えてSpotifyの音声広告には、こんな強みもあります。

ユーザーの拡散力

日本のSpotifyユーザーには、「情報や流行に敏感」「インフルエンサー意識が高い」「SNSをよく活用する」といった傾向があります。(※)したがってこの層に広告を届けることで、周囲にもメッセージが拡散されるという二次効果が見込めます。

※2020年11月実施 ビデオリサーチ社より

ブランドセーフティ

Spotifyにアップされる音楽やポッドキャストは、著作権違反や不適切な内容が含まれていないか厳しく審査されており、近年重要性が高まるブランドセーフティの面でも安心です。

効果測定を行える

一定の出稿条件を満たした音声広告には、出稿後、ニールセンによるブランドリフト調査(無料)を実施頂けます。ブランド認知や、広告の内容理解、好感度、利用意向など効果測定が可能です。
詳しくは、お問い合わせフォームよりSpotify 営業チームへお問い合わせください。

Spotify音声広告の活用イメージ

あらゆる広告主が活用できるSpotify音声広告ですが、たとえば以下のような活用法も可能です。

商品内容をリアルに伝える

商品やサービスの内容を、音声でリアルに、より個人的な環境に即してパーソナルに伝える音響機器メーカー、音楽レーベル、書籍レーベルにお勧めです。

音でシズル感を伝える

たとえば肉が焼ける音や飲み物を飲む音など、より本能的・肉感的な“シズル感”を音声で伝える食品メーカー、飲料メーカーにお勧めです。

特殊な音声効果を利用

「3D音声」や「ASMR」など、音声ならではのユニークな効果を利用する。

このようにデジタル音声広告には、デジタルであるからこそ、そして音声であるこそのさまざまな強みがあります。その大いなる可能性を、事業に活用しないのは、もったいないかもしれません。

今すぐ聴く:再生ボタンから Spotifyのデジタル音声デモを視聴できます。デジタル音声のパワーを体感ください。

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🎧 ぜひヘッドフォンで聴いてみてください。

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