デジタル音声戦略でブランド認知度を高める3つの方法
小規模なビジネスでも、大企業であっても、広告費は貴重な資金から出されるものです。
広告の世界は、ジャングルのようにシビアです。ほかの企業との競争があるだけでなく、コンテンツが溢れかえりユーザーの注意がすぐにそれてしまう環境で広告を配信しなければならないのです。また、単に売上を伸ばすだけでは不十分です。ビジネスを本当に成長させたいのであれば、ブランド構築も必要になります。
ブランドを構築するうえでカギとなるのは、ブランド認知度です。
ブランド認知度とは
本題に入る前に、まず「ブランド認知度」とはそもそも何かを考えてみましょう。
ブランド認知度は、オーディエンスがあなたのブランド、メッセージ、製品をどの程度認識しているかを示す度合いのことです。一目で認識できる有名なロゴや、聴くだけで大好きなお菓子を思い出すジングル、地元スポーツチームのチームカラーなどを思い浮かべてみてください。こうした小さなヒントが消費者の記憶に積み重なっていくことで、ブランドの製品とイメージが一体となり、ブランドの全体像を認識してもらえるようになるのです。
ブランド認知度はマーケティングファネルの最上部に位置しています。つまり、誰もが望む販売拡大を達成するうえで、ブランド認知度の向上が最初のステップになるということです。もちろん、製品検討、コンバージョン、ブランドロイヤリティも重要な要素です。しかし、こうした段階に到達する前に、まずはあなたのブランドが存在することを認知してもらわなければなりません。
ブランド認知度を高める方法はいくつもありますが、エンゲージメントの高いオーディエンスとつながり、暮らしのなかであなたの製品を身近に感じてもらうことを目的とする場合は、デジタル音声を主軸としたブランド認知戦略が効果的です。
その理由をご説明します。
デジタル音声のメリット
デジタル音声コンテンツが今の時代を象徴するものになっていることは明らかです。ほんの10年前までポッドキャストはニッチな媒体でしたが、ある調査によると、今や米国の消費者の57%がオーディオポッドキャストを聴いており1(英語)、そうしたリスナーは1日あたり45分間以上ポッドキャストをアクティブに楽しんでいます2。
また、13歳以上の1億7,600万人の米国人 (米国民の62%) が、ポッドキャストやデジタルラジオを含むデジタル音声を毎週聴いていることもわかっています3。(英語)
これは、ブランドにとって何を意味するでしょうか?Spotifyだけでも、広告主はデジタル音声を活用して月間2億2,000万人ものグローバルオーディエンスにリーチできます4。また、リスナーの60%は、従来のラジオで流れる広告よりもSpotifyの広告に注意を払うと回答5。さらに、リスナーの61%は、Spotifyの広告によって新しいブランドを知ることができると回答しています6。
デジタル音声広告を使ってブランド認知度を高める方法
デジタル音声のメリットがわかったところで、ブランド構築に関するトピックに戻りましょう。ここでは、ターゲットオーディエンスにポジティブなブランドイメージを持ってもらうための3つの重要なステップをご紹介します。
1. コンテキストを活用する
コンテキストが重要であることは、どの広告主にも周知の事実です。デジタル音声キャンペーンを実施する際にも、このルールを適用し、関連のあるコンテンツに合わせてブランド戦略を立てる必要があります。キャンペーンの目的は、ターゲットオーディエンスを特定し、そのオーディエンスにブランドを紹介することだからです。
ブランドまたは製品を宣伝する際に、ターゲットとする顧客の注意を引くオーディオを使用することで、効果的にリスナーの関心を集めてブランドの想起率を高め、マーケティング予算を最大限に活かすことができます。ここでのカギは、「その場面に合った」メッセージを作成すること。そうすることで、ブランドについてポジティブなイメージを持ってもらい、広告の再生後もブランドを覚えてもらえる可能性が高まります。
音声を使用したブランディングは、想起率を高めるうえでも有効です。テレビの全盛期に、ブランドを覚えてもらうためにジングルが活用されたのと同じように、特定のサウンドやなじみのある声優をデジタル音声広告に取り入れることで、人の記憶に残る広告を作ることができます。これにより、ブランドに対する好奇心がかき立てられることになるでしょう。
2. リスナーがどこにいてもリーチする
最近の調査によると、米国人のほぼ半数がスマートフォンを仕事以外で1日あたり5~6時間使用しています。7(英語)人はスマートフォンを持ち歩きます。つまり、デジタル音声広告ならリスナーがどこにいてもリーチできるということです。
ブランド認知度を高める最善の方法は、顧客とつながることです。デジタル音声なら、そのチャンスが広がります。デジタル音声広告を活用すれば、一日中さまざまなデバイスを通して、アクティブなリスナーにリーチできます。さらに、リスナーがスクリーンを見ていない場面でもずっとつながることができます。朝の通勤時間や用事を片付けているとき、友達や家族と過ごしている時間、さらには眠りにつくときでさえも。
あなたの広告を見てもらうために、顧客が特定のウェブサイトを閲覧するのを待つ必要も、特定の広告看板の前を通り過ぎるのを待つ必要も、もうありません。デジタル音声広告なら、ユーザーのお気に入りの楽曲の途中で広告を配信できるので、集中して聴いているオーディエンスにブランドを宣伝することができます (誘導先のリンクを紹介することも可能です)。またそうすることで、あなたのブランドに対してよりポジティブなイメージを持ってもらえる可能性があります。
3. パーソナライズする
人は、パーソナライズされたものを好みます。ある調査では、買い物の際にパーソナルな体験があると、消費者の60%がリピーターになる可能性があることがわかっています8(英語)。また、Spotify Freeユーザーの半分以上 (51%) は、Spotifyの広告はほかのプラットフォームよりも自分の関心に合わせて配信されているため、注意を払う度合いが大きいと答えています9。
ブランド認知度キャンペーンを、新しい顧客との関係をスムーズに築くチャンスと考えてください。リスナーの関心や好みに合わせてオーディオコンテンツをパーソナライズすることで、リスナーのデジタル体験を重視していることをアピールできます。オンラインで築くエンゲージメントを強く長期的なものにするには、このメッセージを伝えることが重要です。リピート購入に関する先述の調査では、ユーザーの3分の1以上が、より低価格なオプションが同じ市場にあった場合でも、ポジティブな体験をしたブランドを選ぶことがわかっています10。
まとめ
ブランド認知度を向上させるための最初のステップは、顧客が幸福を感じ、集中しているタイミングでリーチすることです。
デジタル音声なら、コンテンツが豊富なだけでなく、外出先でも再生でき、パーソナライズも可能なため、マーケティング予算を最大限に活かしながらリスナーの記憶に残るキャンペーンを実施することができます。また、ブランド認知度が高まれば、それだけ製品を購入してもらえる可能性も高くなります。Spotify Ad Studioでは、皆さんが自身のブランドにぴったりのデジタル音声広告を一から作成できるよう、さまざまなセルフサービスソリューションや無料ツールを提供しています。ナレーションに関するヒントや、スクリプトのガイド、音声ミックスサービス、BGMの利用、制作物確認ツールなどをお探しの場合は、Spotifyのリソースをご活用ください。
出典
1.「Percentage of consumers who have ever listened to audio podcasts in the United States from 2006 to 2021」Statista、2021年7月
- Podcast Listeners data、INSIDER Intelligence by eMarketer、2021年
3.「The Infinite Dial 2021」 Edison Research、2021年3月
4.「Year-End 2020 RIAA Revenue Statistics」RIAA、2021年1月 - Spotifyファーストパーティーデータ、Global Audience Metrics、2021年10月
- Spotify & Kantar、TNS Research、16~64歳の米国のユーザー向けアンケート、2020年
- Spotify/Qualtrics Entertainment Study、13歳以上の米国のユーザー向けアンケート、2020年8月
8.「How much time on average do you spend on your phone on a daily basis?」Statista、2021年10月
9.「The State of Personalization 2021 Report」Twilio、2021年6月 - Spotify & Kantar、TNS Research、16~64歳の米国のユーザー向けアンケート、2020年