堅実なマルチフォーマットキャンペーンで注目を集めた解熱鎮痛薬「アドビル」

概要:

アドビルは、18 歳から 35 歳のオーディエンスを対象に、定番の鎮痛剤「アドビル」とカフェイン配合の「アドビル・リフト」のブランド認知度と製品への関心を高めたいと考えていました。

ソリューション:

世界中の人々にとって鎮痛薬の代名詞的存在である「アドビル」。そのブランド認知度はすでにかなり高いため、若い世代の消費者が大人になっても、家庭の常備薬として選ばれ続けることが同社のマーケティング目標となっています。今回、アドビルは Spotify とチームを組み、Z 世代とミレニアル世代のリスナーにリアルタイムで日常のモーメントにリーチするだけでなく、Uber と合同でプロデュースした無料コンサートに招待し、「痛みから解放してくれるブランド」であるアドビルと直接対話する機会を設けました。

ターゲットオーディエンスが Spotify 最大のリスナーグループと完全に一致していることを踏まえ、アドビルはメキシコで、全年齢層を対象としたビデオテイクオーバーやスポンサードセッションをはじめ、幅広いキャンペーンを展開しました。独自のホームページテイクオーバーは朝から晩まで何度も更新され、ワークアウトの最中やパーティーの席、勉強中や何かに集中しているときなど、痛みや疲れが妨げとなる場面でリスナーにリーチするため、Spotify のストリーミングインテリジェンスを利用したデジタル音声広告が配信されました。

アドビルは、リスナーのおかれた状況に合わせて、遊び心あふれるビジュアルでデジタル音声広告をカスタマイズし、こうした日常的なモーメントを際立たせたのです。パーティーやワークアウト、試験勉強など、リスナーの状況や活動に応じて、踊ったり運動したり、猛勉強したりする二人組のアニメーションが表示されました。たまたまその時、痛みに悩まされているリスナーがいれば、クリックするだけで近隣のドラッグストアの購入ページに移動できるというわけです。商品棚に並ぶ「アドビル」の箱にはステッカーが貼られ、リスナーがスキャンするとアドビルの Spotify プロフィールに移動して音楽を聴けるようにもしました。

そして、キャンペーンはさらなる展開を見せます。アドビル主催の「September Advil Play」コンサート当日、メキシコ国内向けのホームページテイクオーバーが一日に何度も更新されました。その日の午前中は、誰もがこのシークレットコンサートに興味津々でした。開演のわずか数時間前、新たな広告で出演者 (コロンビアの人気アーティスト、セバスチャン・ヤトラとボゴタを拠点に活動するバンド、モラット) を発表。また、午後 5 時に Uber アプリを開けば、コンサート会場までの配車サービスが手配されるという告知も行われました。ファンがそのとおりにすると、コンサート会場までの乗車が手配されたのです。コンサートが始まると 3 度目のホームページテイクオーバーが実施され、会場に行けないリスナーに向けて公式プレイリストが表示されました。

アドビルは 4 か月にわたるキャンペーンの締めくくりとして、別のホームページテイクオーバーで、同社がスポンサーを務めるメキシコ最大級のフェスティバル「コロナ・キャピタル」の広告を配信。ここで改めて、音楽を愛するリスナーに対して、自宅やジム、オフィスや学校、パーティー会場やクラブ、フェス会場など、いつどこにいるときもアドビルを常備してほしいという明確なメッセージを強調したのです。こうした堅実なキャンペーンのおかげで、広告想起は 160% 増、ブランド指標全体も大幅にアップという成果が得られました。もしかしたら、今この瞬間も「アドビル」を飲むべき状態なのかもしれません。

インパクト:

• アドビルのキャンペーンではクリエイティビティが果たした役割も大きく、非接触者との比較で広告想起は 160% も増えました。
  
• 重要なモーメントとの関連性を十二分に理解してもらえる独自の広告が功を奏し、「痛みから解放してくれる」というアドビルのブランド認識は 19% アップしました。
  
• 戦略的なマルチフォーマットのアプローチを採用した結果、キャンペーンに接触したユーザーの 70% が、アドビルへの関心が高まったと回答。これは、業界ベンチマークの 3.6 倍に相当します。
  
  
  フォーマット: デジタル音声、ビデオテイクオーバー、スポンサードセッション、オーバーレイ広告、ホームページテイクオーバー 市場: メキシコ 配信期間: 2018 年 8 月～ 11 月 出典: LeanLab 、2018 年 12 月