Spotifyの公式プレイリストをスポンサーできるのをご存知ですか?(事例:株式会社エウレカ)
01.スポンサードプレイリストの仕組み
・プレイリストとは:たとえば「夏のバラード」「90sヒット」など、特定のテーマで曲を集めたリストのこと。Spotifyはプレイリストのパイオニアといわれ、音楽に精通したエディトリアルチームや専門家が作成するさまざまな公式プレイリストは、Spotifyの代名詞となっています。
・スポンサードプレイリストとは:メーカーさまやブランドさまが、特定の公式プレイリストを、一定期間スポンサードする広告フォーマットです。スポンサードできる公式プレイリストは以下の30種類。それぞれに多数のフォロワーが存在するため、各プレイリスト自体を「メディア」ととらえることができます。
スポンサードできる公式プレイリスト一覧
・広告フォーマットは2種類:スポンサードプレイリストは、「誘導広告」と「インプレイリスト広告」の2種類のフォーマットを組み合わせることで成り立ちます。
a. 誘導広告とは:シンプルなビジュアルやナレーションで、そのプレイリストにユーザーを誘導する告知広告のこと。
展開フォーマット
•ホームページテークオーバー
•オーディオ
•オーバーレイ
b.インプレイリスト広告とは:そのプレイリストをユーザーが視聴中に、優先的に配信されるブランド広告のこと。広告フォーマットは音声に加え、画像(オーバーレイ)と動画もご活用いただけます。
展開フォーマット
•スポンサードプレイリスト内のブランドロゴ配置
•オーディオ
•オーバーレイ
•ビデオテイクオーバー
02.スポンサードプレイリストの強み
・「モーメント」をとらえられる:たとえば「眠れぬ夜の音楽」というプレイリストをスポンサードすることで、眠りに入ろうとしているリスナーに、アイマスクやアロマグッズをプロモーションすることができます。このように特定の場面で聞くためのプレイリストがいろいろとあるため、特定の「モーメント=瞬間」を狙い撃ってのプロモーションが可能です。
他にも「運動」「ランニング」「旅行」「集中」「コーヒー」「お昼寝」などのモーメントと結びついたプレイリストがあります。
・「時期」「ジャンル」「気分」も狙える:「クリスマスソング」「ハロウィン」「バレンタイン」「桜」などと結びついたプレイリストもあるため、「時期」も狙い撃てます。また「90年代音楽」「ヒップホップ」「映画」「アニメ」など、プレイリストのキーワードは多岐にわたり、広告キャンペーンと関連深い「ジャンル」や「気分」を狙ったプロモーションが可能です。
・広告の効果測定が行える:他の広告と同じく、スポンサードプレイリストにおいても専門機関による「ブランドリフト調査」が行え、広告効果をデータでつかめます。
03.スポンサードプレイリストの広告実例/株式会社エウレカさま
恋活・婚活マッチングアプリ「Pairs」のキャンペーンの一環として、2020年末に「Christmas Things -メリークリスマス!」「クリスマスソングを何か」という2つのSpotify公式プレイリストをスポンサードした、株式会社エウレカさま。その経緯と広告効果について、同社Head of Media・和田智子さまに聞きました。
Q.クリスマスに関する2つのプレイリストをスポンサードした経緯
A.日本ではクリスマスといえば、恋人とすごすイメージが強いです。クリスマスのプレイリストを聴いて恋愛モチベーションが大きく高まっているリスナーの方々に「Pairs」を訴求すれば、キャンペーンを盛り上げられるのではないかと考えました。
Q.Spotifyの音声広告を選んだ理由
A.これまではSNS広告をよく出してきましたが、スクロールやスキップされやすいのが難点です。対してSpotifyの音声広告なら、音楽を聴いている間に自然に広告が流れ、最後まで聴いてもらえる仕組みになっています。また音声は記憶に残りやすいという点も、音声広告を選んだ理由の一つです。
Q.音声広告のクリエイティブでこだわったこと
A.音楽好きのSpotifyリスナーに、広告を「自分ごと」に感じてもらえるよう、「『Pairs』であれば、音楽の趣味が共通するお相手も探せます」という点をしっかり伝えました。
実際の音声クリエイティブをお聞きください。
インプレイリスト広告 1
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Eureka様 通常音声広告 パターン1
インプレイリスト広告 2
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Eureka様 通常音声広告 パターン2
誘導広告 1
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Eureka様 誘導音声広告「 Christmas Things」
誘導広告 2
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Eureka様 誘導音声広告「 クリスマスを何か」
Q.出稿後のフィードバックは?
A.TwitterをはじめとするSNSで、「Spotifyにまで『Pairs』が登場してきた!」「最近『Pairs』よく見るな」と話題になりました。今回のキャンペーンは、「さまざまなメディアに網羅的に露出して認知を広げ、その結果『恋愛したいな』『出会いを探してみようかな』と思っていただくこと」がゴールの一つだったので、うれしいフィードバックでした。
Q.ブランドリフト調査の結果(※)について
※広告接触者のブランドに対する評価は、非広告接触者と比べて認知率が+31.9%、好感度が+33.9%、利用意向が+33.4%と、大幅な広告効果が見られた。
A.他の広告より、非広告接触社と比べてのリフトアップ値が、総じて高いと感じました。それは、これまで出稿したことがなかったということもあると思いますが、代理店の方に聞いたところ、他社さまもSpotifyへの出稿時には、同じくらいの数字が出ているとのことでした。あらためて、耳から入ってくる情報は印象に残りやすいんだなとも思いました。
Q.ビジネスへの効果
A.年末年始における「Pairs」の新規獲得ユーザー数に、Spotifyへの出稿が寄与しているというデータが見られました。それをうけ、翌年のゴールデンウィークにも継続出稿させていただきました。
Q.スポンサードプレイリストの魅力
A.特に魅力に感じたのが、そのプレイリストをスポンサードできるのは1社のみで、同時期に2社以上がスポンサードできないことです。
それとリスナーの「モーメント」にアプローチできるというのは、他の広告にはない魅力で、クリスマス以外にもいろいろ応用ができそうだなと感じました。「Pairs」には、たとえばキャンプ好きやランニング好きの会員さまコミュニティもあるので、そうしたところにピンポイントで訴求する形も、今後検討していきたいです。
特定の「モーメント」や「気分」、あるいは「季節感」をとらえてプロモーションできる、スポンサードプレイリスト。プレイリストのパイオニア・Spotifyならではのユニークな広告フォーマットを、ぜひご活用ください。